何か始めなきゃ、と思うほど動けなくなるとき

目次

「始めなきゃ」と思うほど、足が止まってしまうとき

「そろそろ何か始めたほうがいい気がする」
そんな言葉が、ふと頭に浮かぶことがあります。

特別な理由があるわけではない。
誰かに急かされているわけでもない。
それでも、
何もしないでいる自分に、
小さな落ち着かなさを覚える。

始めなければ。
動き出さなければ。
その思いが強くなるほど、
なぜか身体は重くなり、
気持ちは遠のいていく。

机に向かっても、
画面を開いても、
何から手をつけていいのかわからない。
やる気がないわけではないのに、
一歩が出てこない。

そんな状態を前にして、
「自分は意志が弱いのだろうか」
「本当は変わりたいと思っていないのだろうか」
そう考えてしまう人もいるようです。

けれど、
始めたい気持ちがあるからこそ、
動けなくなっている、
という場合もあるのかもしれません。


始める前に、心が慎重になる理由

「始める」という言葉には、
思っている以上に強い力が宿っています。

始める=変わる。
始める=進む。
始める=今までと違う自分になる。

そうした意味合いが重なると、
心は自然と慎重になります。
特に、
過去に無理をしてきた経験がある人ほど、
その一歩に、
思っている以上の重みを感じることがあります。

何かを始めようとするとき、
実は、
始めることそのものよりも、
「始めたあと」を想像していることも多いようです。

続けられるだろうか。
途中で投げ出さないだろうか。
期待に応えられるだろうか。
失敗したらどうなるだろうか。

そうした想像が重なっていくと、
心は、
動き出す前に疲れてしまうことがあります。

始めなければ、という思いが強くなるほど、
動けなくなる。
それは、
矛盾しているようでいて、
とても自然な反応なのかもしれません。

「始めなければ」という思いが前に出るとき、
その奥では、
すでに何かが動いていることがあります。

まだ形にはなっていないけれど、
方向を探している感覚。
どこに向かうのが自分にとって無理がないのか、
静かに測っているような状態。

その段階で無理に動こうとすると、
心は、
一気に緊張を強めてしまいます。
その結果、
動けなくなったように感じることもあります。

けれど、
それは止まっているのではなく、
むしろ、
慎重に進もうとしている反応
と見ることもできそうです。


動けなさの奥にある、過剰な緊張

何かを始めようとするとき、
私たちはつい、
「行動」に意識を向けます。
何をするか。
どこから手をつけるか。

でも、
動けなくなっているときの心は、
行動よりも先に、
別のことに意識を向けている場合があります。

たとえば、
自分の気持ちは、本当にそこに向いているのか。
無理をしなくても続けられるか。
誰かの期待に応えようとしていないか。

そうした問いは、
言葉としては浮かばなくても、
感覚として存在していることがあります。

始めなきゃ、と思うほど、
身体が重くなるとき。
それは、
「今はまだ形にしなくていい」
というサインとして、
現れていることもあるようです。

動き出す前に、
心はすでに、
自分にとっての安全な距離や速度を
探している。
その調整が終わらないうちは、
一歩が出にくいのも、
自然な流れなのかもしれません。

また、
始めることに対して、
「ちゃんとやらなければ」
という思いが強いほど、
心は構えてしまいます。

ちゃんと、
続けて、
結果を出して、
意味のあるものにする。

そうした条件が無意識に積み重なると、
始める前から、
すでに負荷がかかっている状態になります。

動けないときは、
怠けているのではなく、
条件の多さに、
少し息が詰まっているだけ
という場合もありそうです。

動けないと感じるとき、
私たちは、
「何かが足りない」
「自分に欠けているものがある」
そう考えてしまいがちです。

けれど、
今起きているのは、
不足ではなく、
過剰な緊張なのかもしれません。

始めようとする気持ちが強いほど、
失敗しないように、
間違えないように、
無意識に力が入る。
その力みが、
身体や呼吸を、
ほんの少しずつ固くしていくことがあります。

息が浅くなる。
肩が重く感じる。
頭の中が、
先のことばかりで埋まっていく。

そうした状態では、
一歩を踏み出すための余白が、
見えにくくなることもあります。

動けない自分を、
何とか変えようとするよりも、
今、
どこに力が入りすぎているのかを
感じてみる。

それだけで、
心の緊張が、
少しだけ緩むこともあります。

始める前に、
心が立ち止まるように感じるとき。
そこでは、
これ以上無理をしないための
微調整が行われているのかもしれません。


形にしないまま、探していてもいい時間

何か始めなきゃ、と思うほど、
動けなくなるとき。
その状態を、
急いで抜け出さなくてもいいのだと思います。

今すぐ形にしなくても、
決断しなくても、
心は、
自分に合った始まり方を
探し続けている。

静かなまま、
その探している時間の中に
いてもいい。

Follow me!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次